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退職金は従業員にとって重要なものですが、会社にとっても財務上大きな影響を与えることです。早めの見直し、対応が必要な会社も多いことと思います。また、新しい会社にとってもどう対応すべきか不安に思われる事業主様もおられるかもしれません。
オフィスラポールはそういう退職金制度に関する不安を取り除き、最適な退職金制度をご提案させて頂きますので、ご相談してください。
7.社内説明会
6.退職金規程の作成
(4)厚生年金基金
厚生年金による年金の給付に企業独自の年金を上乗せする。
厚生年金として支払われる報酬に比例して支払われる年金部分を、国に代わって加入者に支給する。
メリット
外部積み立てのため支払いが確保される。
掛金又は保険料が損金扱い。
デメリット
運用収益が見積もりより小さくなると高額な掛金の支払いを要求される。
キャッシュフローが生じる(資金の流出)。
(3)税制適格年金
将来支給すべき年金に要する資金をどのように賄うかを決め、将来の支出額(年金支払額)と将来の収入額(掛金とその運用益)とを予測し、収入と掛金が均衡するように掛け金を算出する。
確定給付企業年金法の成立により適格退職年金は新規契約を認めない。
既存のものは10年以内に他の制度に移行することとなっています。
(2)中小企業退職金共済制度
掛金を会社が支出し社外積み立てを行う。
運用実績により退職金額が変わる。
メリット
市中銀行より高金利で運用される(法律改訂により変更あり)。
掛金の一部を国が助成(新規加入事業主、1年間)。
掛金全額損金扱い。
デメリット
中小企業事業しか加入できない。
法人企業の役員は加入できない。
直接本人へ支払いされる。
(1)自社積立
退職給付債務の計上, 一時金制度、年金制度採用により異なる。
メリット
キャッシュフローがないので自社で運用できる(退職給与引当金として社内にプール)。
年金の給付額、仕方、条件などを企業側で自由に設計することができる。
デメリット
経営悪化の場合資金繰りに当ててしまい支払えなくなる。
課税対象となり一部が資金流出する。
5.運用方法の決定
「確法5条 退職手当の保全措置」により退職金保全措置は努力義務として規定されている。
(1)自社積立 (2)中小企業退職金共済制度 (3)税制適格年金 (4)厚生年金基金
4.退職金のシミュレーションを行う
■会社に在籍して欲しい勤続期間、年代などのポリシーによってカーブを異ならせる。
■退職金の支給水準は妥当か?(同業他社との比較)。
■退職金の額を初めから80%に設定。
■謝礼的に功労者にのみ上乗せする方法もある。 等
(6)確定拠出型(日本版401k)
掛金の額が確定しており、年金給付額が不確定である年金
掛金の運用実績によって年金給付金が決定する。
メリット
企業の損失補填の責任がない。
積み立て期間中は課税されない(運用収益も非課税)。
ポータビリティがある。
デメリット
リスクは企業の従業員が負担する。
(5)前払い方式
希望者に対して、退職金を年2回の賞与に上乗せして先払いする。
メリット
将来の退職金支払い責務を負わない。
仕事に対する意識の多様化に対応した制度。
従来よりも高い報酬を支払うことができるので必要に応じ、優秀な人材を確保しやすい。
若年労働者を中心とした就労意識の変化に対応できる(労働市場の流動化)。
長期勤続を前提にした賃金形態ではない。
デメリット
所得税・社会保険料の負担が増え、手取りが減少する。
良い人材が定着しない。
「退職金なし」となることによる採用力への影響。
(4)ポイント方式
退職金=ポイント合計×1点あたりの単価
メリット
毎年上昇しない。
ポイント単価の見直しにより簡単に水準変更ができる。
仕組みが単純。
勤続・年齢・能力など根拠が明確で独自色を出した設計ができる。
昇格への動機づけを高められる。
本給にとらわれずに運用できる。
何等級に何年いたかなどの途中経過も反映できる。
中途採用者が不利にならない設計が可能。
定年延長にも柔軟に対応。
昇格への動機づけを高められる。
降格をしても累積していくので問題とならない。
新制度への移行がスムーズ。
デメリット
水準の見直しの必要がでてくる可能性がある 、昇格の適切な運用が必要となる。
職能資格制度など人事制度全般の整備と安定が必要となる。
個々の等級履歴の管理が必要。
(3)方程式方式
一定の変数の入った計算式で退職金の額を算出しようとする方法
変数となる要素には「勤続年数別係数」「資格等級係数」「役職別係数」など。
退職金
=基礎額×退職時等級係数×勤続年数別支給係数
×退職事由係数
メリット
毎年上昇しない。
設計により独自の要素を組み込むことができる。
水準変更がそれほど難しくない。
昇格への動機づけを高められる。
デメリット
水準の見直しの必要がでてくる可能性がある 、計算式の意味が複雑でわかりにくい。
退職時点が中心で中途経過があまり勘案できない。
資格等級が同じであれば同じ等級係数となる。
降格すると退職金が変わるので降格が難しい。
(2)定額方式
勤続年数や資格などの条件別に金額表示したもので、 形式がテーブルとなっているので、テーブル方式ともいわれている。
「勤続年数○年でいくら」という計算方法
メリット
額で表示されているので単純明解 、毎年上昇しない 、資格係数の設定により貢献度も反映できる。
昇格への動機づけを高められる。
デメリット
水準の見直しの必要がでてくる可能性がある 新制度への移行のつなぎが難しい。
勤続と等級が同じであればいつ昇格したかにかかわらず同じ額となる。
降格すると退職金が変わるので降格が難しい。
中途採用者に不利有利が起こる。
(1)基本給連動方式
退職金
=退職時算定基礎(基本)給×勤続年数別支給率
×退職事由別支給率
メリット
計算が簡単、複雑な人事制度が不要、長期勤続により支給率が上昇するので定着率が高まる。
ベア・昇給が反映されるので支給率を変えることなく一定の水準を維持できる。
デメリット
額が自動的に上昇する、退職金にハネ返るのであまり基本給をあげられない、給与体系が歪む。
能力・実績が反映されず勤続による差が大きい、能力・実績のない人がやめない。
中途採用者が不利になる。
定年延長により退職金が膨張する。
年俸制など基本給が変動すると不安定になる。
3.方向性を決めどの退職金制度がその企業に合うのかを決める。
(1)基本給連動方式 (2)定額方式 (3)方程式方式
(4)ポイント方式 (5)前払い方式 (6)確定拠出型
2.退職金の考え方、今後の課題を考える。
現在の一般的考え方
■功労報奨説
長期間の労働、在籍中の貢献の労をねぎらうほうびとする考え方
■生活保障説
生活の糧である賃金収入を企業が社会的な責任としてカバーする考え方
■賃金の後払い説
在籍中に支給すべき賃金の一部を退職時に回したものとする考え方
→時代の流れ
・雇用の流動化(終身雇用制度崩壊)
今の働きには今報いて欲しい。その都度清算される短
期決済型のシステムへの移行
・価値観の多様化(雇用形態の多様化)
非正規型以外の社員について退職金相当分をどう考えるか?
・能力・成果主義の一層の強化
人事・給与制度の能力主義化、成果主義化が進む中で退職金がその流れに沿ったものであるか?
・企業の支払い能力の低下
近い将来退職金の支払いが集中する。
1.現状の退職金制度の問題点(以下のような点)は何かを考える。
・支払い準備がされていない
・他社の事例を単純にまねて決めているために金額が膨大になる
・規程化・制度化されていないため、社員のモラールアップにつながらないだけでなく、むしろ不公平感・不信感のもととなっている
・保険会社のいいなりに導入しているため、掛け金が高額になっていたり人事制度としての役割をはたしていない
・定年延長に伴う退職金の改訂がなされていない
・長期勤続による幾何級数的な額の増加(年功的制度)
・中途採用に不利(優秀な人材が採れない)
・やめて欲しい人材がやめない(人材流動化を阻害)
・一律の制度(終身雇用を必ずしも希望しない社員など多様な働き方、価値観への未対応)
・企業業績の悪化に伴う支払い能力の低下
・本人の能力・実績・企業業績とのミスマッチ
退職金制度の再構築
1.現状の退職金制度の問題点は何かを考える
2.退職金の考え方、今後の課題を考える
3.方向性を決めどの退職金制度がその企業に合うのかを決める
4.退職金のシミュレーションを行う
5.運用方法の決定
6.退職金規程の作成
7.社内説明会
「退職金は必ず支払わなければならないものか?」
民間の企業については、法律上必ずしも退職金の支給義務はありません。
ただし、就業規則、労働協約等で定めている場合は支給義務が発生します。
では、なぜ多くの企業は退職金を支給するのでしょうか?
あるときは、
「労働力の確保・定着説」「足止め策」
戦前は「社会保障に代わる失業給付」
戦後は「勤続奨励」「企業帰属意識の高揚策」
希望退職募集時の退職促進策など「雇用調整の円滑化」
しかし、バブル時代に作られた退職金制度は今の時代にマッチせず支払いへの不安が事業主の負担となっています。
そこで、企業が「退職金倒産」などとならないように見直しが必要です。
それでは、退職金制度を見直し、退職金額を従前より低くする事は可能なのでしょうか?
@今日時点までの支払金額は保障する
A退職金の支払額を変更しなければならない高度の必要性、合理性
B労働者の合意
注意:必ず組合のある場合は組合協約に基づく方法で意志集約を行うことが
必要です。